認知症診断センター「高齢者外来」
当科では、認知症診断センター部長眞鍋雄太医師(レビー小体型認知症の神経病理学、画像診断学、臨床研究)を筆頭に、認知症疾患医療の最前線に立つ経験豊富な日本認知症学会専門医、藤城弘樹医師(睡眠医学、レビー小体型認知症診断基準策定メンバー)で外来診療にあたっています。また、神経心理学的検査に関しては、MMSE、長谷川式簡易知能検査、MOCA-Jを標準検査項目とし、専門的な認知機能評価を行っています。
認知症の診断は初期ほど難しく、年齢相応の物忘れと見分けがつけにくいため、専門的な知識と診察技術、高度な検査機器と熟練した読影技術を要します。当科では、一般臨床医では診断困難な早期の認知症性疾患(健忘型軽度認知障害)の診断も行っています。
認知症には、アルツハイマー病、レビー小体病、脳血管障害など様々な原因疾患が存在します。当科では、パーキンソン病およびレビー小体型認知症といったレビー小体病の分野ではより精緻な診断と高度な治療を提供しております。

日本認知症学会教育施設の
認定を受けています。
高齢者外来 診療日(完全予約制)
よくある「認知症」の初期症状
- 日付がわからない
- 約束を思い出せない
- 物を置き忘れたり、しまいこんだままどこにしまったのか忘れてしまう
こうした症状は、自分で気付くこともあれば家族が気付くこともあります。気になる“物忘れ”が少しでもあれば、積極的に専門医に受診することをお勧めします。“物忘れ、年だからしょうがない”ではすまさない、健康への高い意識こそ認知症予防の第一歩です。

治療の流れ
1回目 |
診察・各種検査 (問診・一般身体および神経学的診察・簡易認知機能検査・頭部CT検査)この段階で患者様の訴える“物忘れ”が病的なものか、加齢に伴う生理的なものなのかをふるい分けます。診察の結果を踏まえ、血液検査と必要な画像検査(主に脳MRIと脳核医学検査SPECT-CT)、詳細な認知機能検査、検査結果説明のための再診日の予約をしていただきます。 |
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2回目 |
診察・結果ご説明検査結果・病気の説明、治療法、リハビリテーション、介護保険の申請などの説明が約1時間かけて行われます。また、正確な診断が良好な治療につながることから、追加の検査を予定することもあります。 |
診断確定お薬が処方されます。他のお薬と同様、抗認知症薬にも副作用がありますので、副作用チェックのため、再診から2週間後に再度受診をしていただきます。副作用等がなければ、基本的に1ヵ月に1回の頻度で外来通院となります。ただし、幻覚や妄想、暴力、拒否といった認知症周辺症状が著しい患者様に関しては、お薬の調整や症状の変化の把握といった観点からこの限りではありません。 |
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経過 |
定期検査治療開始3ヵ月後に認知機能検査、6ヵ月後には認知機能の状態を再チェックします。更に1年後には認知機能検査、脳MRI検査、(SPECT-CT検査※)を行い、病状の総合的な再評価を行います。以後、基本的に1年に1回、これらの検査を行いながら病態評価をしていくこととなります。当院高齢者外来では、日本認知症学会専門医、日本老年精神学会専門医による正確な診断、根拠に基づいた論理的な治療、十分な経過観察と再評価を行いながら患者様の健康のサポートを行ってまいります。 |
医師紹介
日本認知症学会専門医2名を含む3名体制で外来診療を行なっています。

専門 | レビー小体病、認知症性疾患、内科一般 |
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学会・専門医等 | 医学博士 |
略歴 |
平成13年
藤田保健衛生大学医学部卒業 |

専門 | 認知症性疾患、レビー小体病 |
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学会・専門医等 | 医学博士 |
略歴 |
平成12年
愛媛大学医学部卒業 |