医療法人社団 明芳会 横浜新都市脳神経外科病院

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理学療法

当院理学療法部門は約50名の理学療法士により急性期・回復期・生活期に対する理学療法を行っています。
理学療法とは、脳血管疾患や骨関節疾患により、動作の障害(うまく歩けない等)・関節の障害(痛み等)等が生じた際に、医師の指示のもと症状改善に向けて評価・訓練を行う部門です。具体的には、歩行動作の獲得や疼痛の軽減等に向けて、動作や関節の状態を評価し、運動療法を中心に物理療法や足底挿板療法(インソール)等の処方など様々な方法を用いて訓練を行い、改善を図ります。

理学療法の目的

1. 一度失われた機能の再獲得(症状・障害自体に対する訓練)

麻痺して動かなくなった手足を動かすように訓練するなど

2. 失われてしまった機能を他の形で補う(症状・障害をいかに補うかの訓練)

麻痺がない側で補う動き方を学習したり、麻痺して動かない足に装具を付けて歩行訓練するなど

3. 機能障害の悪化の予防(機能障害により新たに障害が出ることを予防)

麻痺のために誤用・過用が起こり、関節が固まり動きにくくならないよう動作の修正、関節の運動をするなど

理学療法の実際

脳血管疾患に対する理学療法

当院においては、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患を対象として理学療法を展開しています。脳血管疾患では、手足の麻痺や感覚障害が起こったり、言葉が話しづらくなるなどの言語障害や高次脳機能障害、突然の意識喪失、頭痛、めまいなどの様々な症状が起こります。また、麻痺などの症状は後遺症として残ることがあります。これらの症状に対して理学療法士が、発症直後からその方の状況に応じて積極的に関わりを持ちます。運動療法を中心に物理療法や足底板療法などを用いて、最大限の身体機能の回復を図り、歩行や日常生活動作の向上を目指します。

整形外科疾患に対する理学療法

当院においては、大腿骨頚部骨折・脊椎の圧迫骨折などの骨折や、変形性関節症や腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など様々な疾患に対して理学療法を展開しております。また、頚部捻挫や肩関節周囲炎など様々な疾患に対しての外来リハビリテーションにも対応しております。

これらに対する理学療法では、上記疾患により起こる関節の可動域障害や筋力低下、疼痛などの症状を改善または予防することを目的としています。当院の特徴としては、整形外科の疾患を障害された部位のみを対象とするのではなく、身体全体を理学療法の対象として捉えて様々な症状の改善を図ることを目的としています。医師や看護師と連携しながら、身体機能の機能向上の向上により歩行や各動作の獲得し退院・社会復帰を目指します。

心大血管疾患に対する理学療法

当院においては、急性心筋梗塞、狭心症、心不全などの疾患に対して理学療法を展開しております。入院(手術)早期から理学療法を開始し、必要な患者さんには外来リハビリを継続することもあります。

これらに対する理学療法では、上記疾患により低下した体の機能を高め、活動時の症状を軽減するとともに、安全に生活できる範囲を設定して社会に復帰することを目的としています。また、同じ病気にならないようにお薬の調整、生活習慣の是正、運動習慣の確立ができるように医師、看護師とも連携しながら各個人に合わせた運動処方を行っております。

足底挿板療法(インソール)

足底挿板とは、主に足の3つのアーチを足底から支え、足の位置や動きを操作するもので、一般に靴に挿入して使用されます。足の位置や動きの変化が、膝、股関節、腰などにも大きな影響を及ぼすことが解り、スポーツや医療の分野で足底挿板が幅広く応用されるようになっています。

当院の理学療法部門では、整形外科疾患だけでなく脳血管疾患に対しても足底挿板療法を応用し、足底挿板を作成しています。その特徴は、障害関節の位置や動きを操作することを目的としているため、運動分析を得意とする理学療法士が作製していることです。